冬は、この時期ならではのアクティビティやイベントを楽しめるシーズンです。年末年始のお休みなどに、お出かけの予定を立てている人も多いのではないでしょうか。そんな冬のお出かけに、めがねユーザーが忘れてはいけないアイテムは、めがねのくもり止めです。お出かけ先で困らないよう、事前に対策しておきましょう。この記事では、冬のお出かけ時に対策しておきたいめがねの曇りの原因や持ち運びしやすいくもり止めについてご紹介します。
冬のお出かけシーズンに対策したいめがねの曇り
寒い冬の時期は外に出たくない、ずっと家にいたい…と思う人も多いかもしれません。しかし、クリスマスなどのイベントや学校の冬休み、年末年始の長期休みなど、意外とお出かけする機会が多くなる時期でもあります。イルミネーションを見に行ったり、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツをするといった、この時期にだからこそできる遊びを楽しみにしている人もいるでしょう。
忘年会や新年会、家族や親戚と会うなど、大勢で集まる機会も多いかもしれません。そんな楽しい冬のお出かけでも、めがねユーザーにとって困るのが、めがねの曇りです。せっかく楽しい気持ちでいても、めがねが曇ってしまうと煩わしさや恥ずかしさを感じ、ちょっとしたストレスになるという人も多いでしょう。
目元の印象は、顔のパーツのなかでもとくに印象に残りやすく、顔の印象の8割を占めるといわれています。はじめて会う人の場合、数秒で第一印象が決まってしまうともいわれているため、身だしなみとして目元の印象にも気を付けておきたいもの。気の置けない友人であればかまいませんが、知人や親戚とはじめて会うとき、出会いの場に行くときなどは、めがねが曇ることによるイメージダウンを避けたいと思うかもしれません。また運転中やウィンタースポーツで使用するときなど、めがねが曇ると危険な場面もあります。視界が遮られることなく安全にめがねを使用するためにも、めがねの曇り対策は大切です。
めがねのレンズが曇る仕組み
めがねが曇る大きな原因は、結露です。冬になると家の窓に水滴がついたり、冷たい飲み物が入ったグラスに水滴がつくのと同じ現象が、めがねのレンズでも起きています。空気中には多くの水蒸気が含まれており、空気中の水蒸気が水滴に変わると結露が発生します。このような現象が起きるのは、空気中に含みきれる水蒸気量に限界があり、空気の温度によってその量が変わるためです。空気の温度が高ければ高いほど、多くの水蒸気を含むことができます。一方で、空気の温度が低くなればなるほど、含みきれる水蒸気の量は少なくなります。窓に発生する結露の場合、室内の温度で温まった湿度の高い空気が外の冷たい気温で冷えている窓につくと空気が冷やされるため、含み切れなくなった水蒸気が水滴に変わります。
めがねのレンズでも、気温差が生じる場面で結露が発生してしまいます。たとえば、冬の気温で冷えためがねをつけて室内に入ると、暖かい空気がレンズにくっついて冷やされ、水滴に変わります。めがねのレンズについた水滴は丸い状態になっているため、水滴に当たって乱反射した光によって透明度がなくなり、視界不良の曇った状態になります。冬は外気温が低く室内との気温差が大きくなりやすいため、めがねのレンズが曇りやすくなる時期です。満員電車に乗ったり、暖かい車内から外に出るときなど、お出かけで移動する際にもめがねが曇りやすいタイミングがあります。また飲み会などで温かい鍋を食べたり、カフェで温かい飲み物を飲むときなど、湯気がめがねのレンズに当たって曇ることもあります。
冬は、風邪やインフルエンザなども流行りやすい時期なので、人混みに行くときにマスクをつける人も多いかもしれません。マスクをつけると、マスクで温められた呼気がめがねのレンズについて、余計に曇りやすくなります。このように冬の時期は、めがねのレンズが曇りやすいシーンが多くなるため、事前の対策やお出かけ時の対策が必要です。
めがねの曇りをブロックするくもり止め
冬のお出かけでめがねのレンズが曇らないために簡単にできるのが、めがね専用のくもり止めを使った対策です。くもり止めは、界面活性剤などのくもり止め成分をめがねのレンズに塗布し、レンズをコーティングしておくことで曇りにくくするアイテムになります。界面活性剤は、親水性という水をなじませる性質を持っています。界面活性剤をめがねのレンズにコーティングすると、レンズの表面に親水性被膜という膜を作ります。気温差によってめがねのレンズに結露が発生した際、親水性被膜は丸い状態の水滴の表面張力を弱め、レンズの表面になじませる働きをします。水滴が丸い状態から薄く広がって膜のようになると、めがねのレンズに当たる光を透過し、乱反射しないため曇りません。くもり止めは、このようなメカニズムによって、めがねが曇らないようにしています。また水滴が膜のように広がると、表面積が大きくなって蒸発しやすくなるため、めがねのレンズが乾いた状態を保ちやすくなります。
くもり止めは、使えば半永久的に曇らなくなるわけではなく、コーティングしてから時間が経つにつれて効果が薄れていきます。使い方や製品によっても異なりますが、数時間ごとに塗り直しが必要なものや24時間から数日持続する強力タイプもあります。どちらにしても、気になったときやお出かけ前などの、定期的なケアが大切です。くもり止めを使う際は、まず水洗いをしてめがねについている皮脂や汚れを洗い流し、きれいな状態にしてからコーティングしてください。そうするとくもり止め成分をしっかりめがねに塗布でき、くもり止めの効果が出やすくなります。まためがねのレンズによっては、くもり止めを使用できないものもあります。ミラーコーティングや防曇コーティングなどのめがねの場合、コーティングがはがれる原因になることもあるため、製品の案内を見て使えるか確認してから使用しましょう。
冬のお出かけ対策にぴったり!持ち運びしやすいくもり止め
くもり止めにはさまざまな種類があるため、使う場所や用途に合わせて選べます。冬のお出かけにおすすめなのは、お出かけ先でめがねが曇ってしまったときでも対策できる、持ち運びしやすいくもり止めです。かばんやポーチに入れて持ち歩けたり、簡単にケアできるくもり止めであれば、お出かけ先で気になったときでもすぐに対策できます。
持ち運びしやすいくもり止めのひとつは、クロスタイプです。めがね拭きのようなクロスにくもり止め成分が染み込んでいるタイプで、めがねのレンズを拭くだけでくもり止め成分をコーティングできます。クロスを収納する缶やケースなどがついているので、ケースに入れて手軽に持ち運びも可能です。クロスタイプのくもり止めは、1枚で繰り返し使用できるので、お出かけ用のかばんにいつも入れておくと安心かもしれません。
お出かけ先でも手軽にケアできるくもり止めには、シートタイプもあります。シートタイプは、不織布などのシートに成分を染み込ませてあるくもり止めで、こちらもめがねを拭くだけで簡単にケアができます。クロスタイプと異なるのは、個包装になっていて1回ずつ使い捨てで使用する点です。シート1枚は、かなりコンパクトなサイズになるため、ポーチや財布、カバンのポケットなどに入れてもかさばりません。持ち運びしやすいのでいざというときに使用でき、使い捨てなので衛生面が気になる人にもおすすめです。
くもり止めには、ほかにもスプレータイプやジェルタイプといった種類もあります。クロスやシートタイプではなくても、持ち運びしやすいようコンパクトなサイズになっているものも多くあります。スプレータイプやジェルタイプで対策する際は、めがねのレンズに成分をつけてから、伸ばして拭き取る作業が必要なので、お出かけ前の対策するとよいでしょう。
コンパクトで持ち運びしやすい!クロスタイプの強力くもり止め
リーディンググラスやサングラスを取り扱っているサイモンでは、めがねのくもり止めなど、めがねを快適に使用するためのケア用品も取り揃えています。めがねをかける頻度や使いたいシーンなどによっても、ぴったりのケア用品は異なります。さまざまな使い方に合わせた機能性だけでなく、使いたくなるようなデザインにもこだわり、長く使ってもらえるものづくりを追求しています。
フォグストップスリム
フォグストップスリムは、クロスタイプのくもり止めです。一般的に持ち運びしやすいクロスタイプのなかでも、さらにコンパクトな約150×50mmの長方形のクロスに、強力なくもり止め成分を染み込ませてあります。めがねのレンズを拭くだけで簡単にケアができ、1枚で約50から60回使用可能です。透明なチャック付きの袋に収納できるため、かばんや服のポケット、ポーチなどに入れてもかさばりません。なかの台紙を裏返すとシックな黒のチェック柄にデザインが変わり、くもり止めをおしゃれに持ち運べます。ミラーコーティングや撥水コーティングのめがねレンズ、サングラスやゴーグルなどにも使用可能です。
まとめ
冬のお出かけでは、寒い外の空気で冷えたレンズと温かい室内の温度差によって、めがねが結露して曇ってしまいがちです。お出かけの楽しい時間に、めがねが曇ることばかり考えないで済むよう、ポーチやポケットにくもり止めを入れておきましょう。簡単にコーティングできる、クロスやシートタイプのくもり止めを持っておけば安心です。お出かけ前にケアしておいたり、気になったときにサッとひとふきすれば、めがねの曇りを解消できます。