メガネのレンズだけじゃない!くもり止めクロスの活用法
- サイモン編集部
- 8月28日
- 読了時間: 9分
更新日:9月25日
メガネのレンズの曇りは、メガネユーザーのよくあるお悩みのひとつです。そんなお悩みを解決するために、くもり止めを活用している人も多いでしょう。くもり止めにはさまざまな種類がありますが、クロスタイプは手軽に活用しやすいくもり止めです。実は、くもり止めクロスはメガネだけではなく、曇りが気になるほかのアイテムにも活用できます。この記事では、くもり止めクロスの特徴や便利な活用法についてご紹介します。
メガネが曇るメカニズム
メガネのくもり止めクロスは、レンズを拭くだけで曇りを防ぐために活用できる便利なアイテムです。クロスには、レンズを曇りにくくする成分が染み込んでおり、その成分をレンズの表面にコーティングして曇りを防ぎます。そもそもメガネが曇るという現象は、空気中に含まれる水分がレンズ表面で結露することによって起きています。空気中には一定量の水蒸気が含まれており、含むことができる水蒸気量は空気の温度によって変化します。暖かい空気は、より多くの水蒸気を含むことができますが、冷たい空気は含み切れる水蒸気量が少なくなります。そのため空気の温度が変化すると、空気中の水蒸気が水滴に変わる現象が起きるのです。たとえば、室内の暖かい空気が外気で冷やされた窓につくと、含み切れなくなった水蒸気が水滴に変わり、結露が発生します。
これと同じ現象が、メガネレンズでも起きているため、とくに気温の変化があるとレンズが曇りやすくなります。クーラーのきいた車内から外に出たり、寒い冬に鍋料理やラーメンを食べたときなどにメガネが曇って困ると感じている人は多いのではないでしょうか。メガネが結露すると、小さな丸い水滴がレンズにつきます。そして、丸い水滴に光があたって乱反射を起こし、視界がばやけて曇った状態となるのです。メガネのくもり止めクロスには、この結露による光の乱反射を防ぐために効果的な、界面活性剤などの成分が染み込ませてあります。
界面活性剤は、親水性と呼ばれる水になじみやすい性質を持つ物質です。くもり止めクロスでレンズを拭くと、レンズ表面に界面活性剤の層がつくられます。この層があると、界面活性剤の親水性によって、丸い水滴がレンズ表面になじみ、表面全体に面の状態で広がります。そうすると、光が乱反射することなく透過できるため、水滴がついても視界がクリアに保たれるのです。さらに、面状に広がることによって水分が蒸発しやすくなるので、レンズが乾燥した状態を保ちやすくなります。

くもり止めクロスの特徴と使い方
メガネの曇りを解消するためのくもり止めには、スプレータイプやジェルタイプなど、クロス以外にもさまざまな種類があります。なかでもクロスタイプは、くもり止め成分が染み込んでいるクロスをメガネ拭きのような感覚で手軽に使用できる種類です。また1度使って終わりではなく、適切に保管しておけば何度も繰り返し使用できるため、コストパフォーマンスにも優れています。缶やビニールなどの収納ケースに入っている製品も多いので、ケースに入れて手軽に持ち運びができ、必要なときにサッと取り出して活用できます。
くもり止めクロスを使用するときは、まずレンズを水で洗って、表面の汚れをしっかり落としてください。ホコリや汚れなどがついたままクロスで拭くと、レンズに傷をつけてしまうおそれがあります。また汚れが付着していると、くもり止め成分が均一に密着しにくくなるため、十分に効果を発揮できない可能性もあります。しっかり汚れを洗い流したら、ティッシュなどでやさしく水を拭き取ってください。拭き取る際も、力を入れずに軽く押さえて、水滴を吸い取るようにします。水気がなくなったら、レンズに軽く息を吹きかけて少し曇らせてから、くもり止めクロスで拭き上げます。レンズの両面全体にくもり止め成分をコーティングさせるよう、クロスでやさしくすみずみまで拭いてください。
くもり止めクロスの効果や持続性は、製品によって異なります。1度拭けば効果がずっと続くわけではなく、時間がたつにつれて徐々に効果が薄れていきます。メガネが曇るようになったと感じたら、同じ手順で再度ケアをしてください。定期的にケアしながらくもり止めクロスを活用することで、いつでもクリアな視界を保てます。

メガネだけじゃない!くもり止めクロスの活用法
メガネレンズのケア用品として活用できるくもり止めクロスですが、メガネの曇り以外のさまざまなシーンでも活用できるアイテムです。スポーツやアウトドアシーン、車や鏡などが曇って困るときに、さっと拭くだけでクリアな視界をキープできます。
⚪︎ゴーグル
スキーやスノーボード、水泳などのスポーツで使用するゴーグルにも、くもり止めクロスを活用できます。とくにウィンタースポーツでは、体温で温められた呼気と冷たい外気の温度差が生じるため、ゴーグルに曇りが発生しやすくなります。水泳でも、体温と冷たい水温との間で生じる温度差が、曇る原因になります。このようなスポーツにおいてゴーグルが曇ると、パフォーマンスに影響を及ぼしたり転倒や衝突などのリスクにもつながります。くもり止めクロスを活用してケアしておけば、クリアな視界を保ち集中して安全にスポーツを楽しめます。
⚪︎ヘルメット
バイクのフルフェイスヘルメットのシールドにも、くもり止めクロスを活用できます。ヘルメットのシールドは、ライダーの呼気が当たるため、曇りやすい部分です。とくに冬場や雨天時などは、温度差が生じたり湿度が高いことによって、曇りやすくなります。運転中に視界不良を起こしてしまうと、重大な事故につながる可能性もあります。くもり止めクロスを活用するなら、曇りを防いで安全な走行が可能になります。
⚪︎保護メガネ
くもり止めクロスは、工場や研究室、医療現場などでも活用できます。そのような現場では、目を保護するためのアイテムとして保護メガネが必須です。しかし、マスクを着用する場合も多いため、呼気によって保護メガネが曇りやすくなります。視界不良が起きると、作業効率が低下するだけでなく、事故につながる場合もあるでしょう。くもり止めクロスを活用することで、安全かつスムーズな作業を行えます。
⚪︎車の窓ガラス
くもり止めクロスは、日常のちょっとした困りごとを解決するためにも活用できます。そのひとつが、車の窓ガラスでの活用です。冬場になると、車内の暖房と外の気温の差によって、車の窓ガラスが曇ってしまうことがよくあるのではないでしょうか。夏でも、クーラーで冷やされた車内と暑い外気の温度差によって、曇ってしまう場合もあります。とくに運転席側の窓ガラスが曇ると、サイドミラーが見えない状態になってしまうため危険です。くもり止めクロスを活用して窓ガラスの内側を拭いておくと、曇りをおさえられるので安全に運転できます。

⚪︎カメラレンズ
スマートフォンやカメラのレンズにも、くもり止めクロスを活用できます。料理動画を撮影していたり温かい料理を撮影する際に、カメラのレンズが曇ってしまって上手に撮れなかったという経験はないでしょうか。とくに湯気が出るような料理で、蓋を開けるシーンを撮ろうとすると、湯気で一瞬のうちに曇ってしまいます。くもり止めクロスを活用して、事前にスマートフォンやカメラのレンズを拭いておくと、湯気による曇りを防いでクリアな映像が撮れます。
⚪︎鏡
日常でよく使用するアイテムである鏡にも、くもり止めクロスを活用できます。とくに脱衣場にある鏡は、お風呂上がりの温かい空気が鏡に当たるので、気温差によって曇りやすくなります。くもり止めクロスを活用して鏡を拭いておくと、曇りを防ぐのでお風呂上がりでも快適に身だしなみを整えることができます。しかし浴室内にある鏡の場合は、シャワーの水で流れてしまうため、くもり止めクロスの効果が持続しにくくなります。
くもり止めクロスを使用する際の注意点
くもり止めクロスは、さまざまなシーンで活用できる便利なアイテムですが、使用する際に注意しておきたい点もあります。まず、どのようなメガネレンズやアイテムでも使用できるわけではないという点です。製品によって使用できないレンズの種類やアイテムがあります。とくに、特殊な加工が施されたレンズやコーティングの種類によっては、くもり止めクロスがコーティングのはがれの原因になる場合もあります。使用する前に必ず製品の説明書を読んで、何に使用できるか確認してください。
またくもり止めクロスは、洗濯することができません。くもり止めクロスに染み込ませてあるくもり止め成分が洗い流されてしまうためです。効果が薄れてきたり汚れが目立つようになってきたら、こまめに買い替えましょう。衛生面が気になる人は、使い捨てのシートタイプのくもり止めを使うこともできるでしょう。適切な使い方と注意点を守れば、くもり止めクロスを効果的に活用できます。
収納ケース付きの強力くもり止めクロス
サイモンでは、くもり止めクロスなどのメガネのケア用品、サングラスやリーディンググラスなどを取り扱っています。機能性はもちろん、スタイリッシュなデザインやカラーで、生活に彩りを加えるものづくりを追求しています。
フォグストップ缶G
強力タイプのくもり止めクロスなので、拭くだけで長時間曇りを防止します。1枚でメガネ約300本分使用できるクロスです。アルミ缶の収納ケースに入れて持ち運びできるため、気になるときにすぐつかえます。収納ケースはシンプルで洗練されたデザインで、テーブルの上やポーチの中など、どこに置いても調和します。
まとめ
くもり止めクロスは、メガネレンズの曇りを解消するのはもちろん、ほかにもさまざまなシーンで活用できます。ゴーグルやヘルメットのシールドにくもり止めクロスを活用するなら、スポーツで良いパフォーマンスを発揮したり安全に運転するために役立ちます。また、カメラレンズや脱衣所の鏡などに活用すると、日常生活のちょっとしたイライラを解消できます。くもり止めクロスでクリアな視界を保ち、毎日を快適に過ごしましょう。





